日本はきもの博物館秋の企画展
会期:9月1日〜11月11日
和沓(わぐつ)とは馴染みのない言葉であろう。これは、古代から用いられてきた、日本風の靴のことである。ただ、限られた場所で用いられたもので、一般の人には履く機会の少ないものであった。現在では、皇室関係や寺院・神社などの儀式に伝えられるだけになっている。 この日本のくつは、古代、中国大陸や朝鮮半島から伝来したものであり、?(せき)や履(り)・鞋(かい)・靴(か)などと、形態や素材によって細かく表記が定められていた。しかし、それらは日本に定着するとともに、日本風に変化しつつ形態と用途を定めてきてもいる。こうした「くつ」に「沓」の語があてられることが多く、総称としても和沓としている。 沓は「踏」の略字といえ、10世紀になった『倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』には「履 ・・・中略・・・音李和名久豆用 踏字音沓」とあり、履がリと読まれ、和名ではクツとなり字は踏を用い、その音が沓であったと分かる。





