日本はきもの博物館企画展


---素材とはきもの---

会期: 1999 5 27 ( ) 7 26 ( )

  人が最も古くから利用してきた素材といえば植物であろう。 特に、稲作農耕を行ってきた日本では、草履や草鞋などのはきものは稲わらで作られることが多かった。しかし、稲わらは様々な生活用具に欠かせないものであり特に、農業や神事には重要なものであった。
 そこで、はきものには、身近にあった植物を工夫して用いてきた。今、自然は眺め通り過ぎるものになり、野にある植物はそれと識別することも難しくなっている。この展示では、改めて自然との触れ合いに思いを巡らせたい。

この企画展では、 はきもの 67点 、はきものの素材となっている 植物
17種 展示しています。この他にも 手袋なども展示しています。
それらの一部を紹介しましょう。


イネ科/トウモロコシ/玉蜀黍

熱帯アメリカ原産。大正初めに渡来。

柔らかい肌触りで屑もでず、上履きにされることも多かった。


草履一足を作るのに必要な稲わら

イネ科/イネ/稲

インドマレー辺原産と言われ、古く日本に伝わった一年草。

日本全域に渡って最も多く用いられてきた素材である。主食として大量に栽培されることにもよるが、丈夫で保温性に優れることから最適とされてきた。

前緒の多くの結び目は
 
マムシ除け

ガマ科/ガマ/蒲

池や沼に生える大型の多年草。

本州全域のやや寒冷な地域で用いられていた。編み上がりが滑らかで雪も付着しないため深沓の素材にもなるが、保温性には劣る。「正月ゲンベ(深沓)」とか「花嫁ゲンベ」とか言って冬季の ハレの日用にもされた。

 ガマグツ (山形県)
 ゲンベ {浅沓}(福島県)

タコノキ科/アダン/阿檀

沖縄・台湾に自生する熱帯性常緑木。

北限をトカラ列島口之島とする沖縄諸島特有の素材。

加工したアダンの葉(上)

アダンの葉(下)

 アダンバサバ{草履}
 (宮古島)


 この他にも、 筍の皮 慈姑(くわい) など、「これなら、知ってるぞ。」というような植物や、それらから作られた変わったはきものを、多数展示しています。北海道から沖縄まで地域性が分かります。 自然の植物の、みずみずしい緑色から、はきものとして使われるようになった時の、それらの茶色や白色に変化した色に着目してこの展示を見るのも良いのではないでしょうか。





企画展関連イベント

実演者 檀上倉人

6/6(日),6/20(日),7/4(日),
7/18(日),7/20 (火)
神出鬼没の檀上さんなので、このほかにも開催日多し。

 

 

毎年8月、当博物館で開催する 「わら草履講習会」の「布ぞうり」版 です。 と荷造り用の ビニールひも を使って作りますので、カラフルでかわいらしいぞうりです。室内で履いてもゴミも出ませんし、吸湿性も良く、スリッパ代わりに、毎日、履くことが出来ます。


詳しい資料の必要な方、企画展、イベントに関するお問い合わせは、下記まで。
また,本企画展のパンフレットもございます(一部 100円)。

電話 0849-34-6644
e-mail
museum@maruyama.gr.jp